石けん作っていますというと、廃油で?と聞かれることが多々あります。
手作り石けん=廃油石けんのイメージがあるみたいです。
石けん講師としては、廃油石けんはぜひともおすすめしたい石けんのひとつです。ボディソープや洗顔料ではなく、お掃除、洗濯の部分洗い、キッチンソープとして使っていただきたい石けんです。
廃油のリサイクルになるし、手作りの楽しさもあります。環境を考えるきっかけにもなる。家庭の排水は下水処理されて川や海に流されます。
油ギトギトのお皿に合成洗剤をつけて軽く洗うだけでキュキュと落ちるというCMを見ると、配水管に汚れが。。。下水処理に負荷が。。。そりゃ、手も荒れるよねぇ。。。と思ってしまいます。そんな強力な合成洗剤使わなくても汚れをふき取ってから石けんで洗えばキュキュッとなるし、合成洗剤と違い、排水の際に大量の水で自然分解されます。
廃油石けんの作り方は、ネットで検索すればたくさんでてきますし、書籍もあります。でも実際作ってみると意外と難しい。レシピ通りにいかないのです。
廃油といっても、元の油がサラダ油だったり、ラードだったり、どのくらい使ったものなのかでかなり違います。
実際、石けん作りで数多く試作したのは廃油石けんです。
書籍のレシピ通りに作った第1号廃油石けん。
触るとぐにょぐにょしていて失敗。3,4か月放置して石けんらしく固まりました。すでに傷んでるけどそのままキッチンソープとして使いました。
1号を教訓に、水分量を調整して作った試作2号。
試作3号。
試作4号。
イマイチ納得いかない仕上がりです。廃油だけで安定して同じ状態の石けんを作るのは難しいとわかりました。
パーム核油をブレンドして作ると、安定して作れることが分かった5号。
安定はするけれど、廃油にパーム核油を入れるのはもったいない。何かほかに方法はないかなぁ~と思いついたのがミリスチン酸と米ぬか。
ミリスチン酸で泡立ち、米ぬかで硬さがでます。
米ぬかなしでも作りました。十分硬さと泡立ちがあります。
ということで最終的に原料は、廃油・ミリスチン酸・苛性ソーダ水・フレグランスオイルが定番です。
何度も試作しすぎて途中端折ってますが、定番レシピ完成まで3年。このレシピだったらどんな廃油でも安定して作れると思います。
1dayレッスン・廃油石けんでお作りいただけます。教室で用意している250gの廃油で5個分の石けんを作るレシピですが、ご自宅の廃油をお持ちいただいた場合、500gまで石けんにできます。
お皿洗いも石けんを使いませんか?
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廃油石けんのレッスンは、オンデマンドで配信しています。